高僧の遷化

合掌
　本山堀之内妙法寺第３５世・世田谷常在寺第３４世　駒野教格日法猊下（自徳院日法上人）が11月3日に御遷化されたとの報を受け、一泊二日で急遽東京に行って通夜に参列してまいりました。常在寺は拙僧の曾祖父が歴代２８世住職であったご縁により、拙家の菩提寺になります。
　遷化された日法猊下には、拙僧幼少の頃よりお声をかけていただき、拙家の先祖供養その他長年にわたりお収めいただいておりましたので、遠路ではありましたが感謝の念を報ずるべく参列した次第です。
　通夜は密葬といえども大変荘厳かつ厳粛で、日蓮宗内の御歴々はじめ、宗務役職員、堀之内法縁はじめ関係各聖、壇信徒と１０００人は参列されたと思います。
　日法上人はお若い頃より法華経一部の読誦に心血を注がれ、まさに法華経を色読されたお方でした。御遷化前日も、しっかり唱題された後、身内に剃髪と爪切り入浴を頼み、綺麗なお体になられたまま、常在寺御会式当日に御遷化されたのです。存命中は「日法上人の御尊父で常在寺３３世の日樹上人が９０歳で遷化されたので、自分は９０歳まではがんばる」とおっしゃっていたそうで、あと数日で９１歳になられるはずだったそうなので、願いが成就した。また「寺院に跡取りが出来るのは本堂を建立するのと同じ事」１１月３日の御会式には愛孫の得度式も同時に厳修することになっていたようで、まさに安心して霊山浄土に赴かれたと住職が挨拶されていました。
　日蓮上人は、御遺文の中で「臨終のことを習うて後に他事を習うべし」とご教示されましたが、命ある限り精一杯精進して、死に臨むときに心に一点の曇りもなく旅立つことがどれほど尊いことか、有難く増円妙道を御祈念申し上げました。　日梵九拝

堀之内妙法寺HP　http://www.yakuyoke.or.jp/
世田谷常在寺HP　http://www.jouzaiji.or.jp