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早稲田大学公認サークル早稲田精神昂揚会 当山宿泊

9月18~19日に早稲田大学公認サークル「早稲田精神昂揚会」20名が当山に滞在しました。早稲田精神昂揚会とは、早稲田大学教旨を実践すべく自らの足で世界を見聞し、実りある学究のため、徒歩による長距離合宿や早稲田大学三大行事の一つ本庄~早稲田100㎞ハイクを主催する団体です。

早稲田大学教旨
早稲田大学は学問の独立を全うし 学問の活用を効し
模範国民を造就するを以て建学の本旨と為す
早稲田大学は学問の独立を本旨と為すを以て
之が自由討究を主とし
常に独創の研鑽に力め以て
世界の学問に裨補せん事を期す
早稲田大学は学問の活用を本旨と為すを以て
学理を学理として研究すると共に
之を実際に応用するの道を講し以て
時世の進運に資せん事を期す
早稲田大学は模範国民の造就を本旨と為すを以て
個性を尊重し 身家を発達し 国家社会を利済し
併せて広く世界に活動す可き人格を養成せん事を期す

 夏合宿は旅館やホテルには宿泊せず、公民館や寺院に宿泊し、合宿中の食事は物質の価値を再確認するために各自米を自弁(おおよそ三升)食費は一日80円、個人的な飲食物の購入は一切禁止という過酷さです。過去には沖縄本島一周、出雲大社~佐賀、愛媛松山城~広島江田島海軍兵学校の縦断を実行し、本年は箱根関所から京都市まで350㎞十日間の徒歩縦断です。
 翌日京都ゴールの前夜宿泊を当山が受け持つ栄を賜り、檀家さんとも話し合い、彼らに内緒で簡単な前夜祭の準備をしておきました。
 早く到着する会員さんから体調の加減で遅くなる会員さんもありましたが、夜七時頃には全員が到着。車で分乗してスーパー銭湯で汗を流していただいた後食事です。予想以上に歓喜して食している姿を見て、本当に過酷な生活を続けてきたことを再認識いたしました。その姿を見てこちらまで幸福な気持ちになりました。その後夜半まで語らいだ後、翌日朝9時半に無事出発していきました。皆が使用した部屋や台所の清掃も完璧で、提供された食材は漬け物の一切れまで全く残さず、学生の鏡です。
 あと、何より驚いたのは学生さんの心意気です。賢いのは言うまでもありませんが、この国を背負っていくといった強い信念と意識を共有しているようで、発言のスケールが非常に大きい。上辺だけでなく本気で語っている姿が印象に残りました。そして学舎である早稲田をこよなく愛している。憂国の学生諸氏に心からエールを送ります。
 過日、胡錦涛国家主席が早稲田大学を訪問した際、大学当局は健全な学生の生活を阻害しました。このような蛮行を信念ある学生に謝罪していただきたい。
 
 『法華経』化城喩品には化城宝処のたとえ話が説かれます。

旅行者たち(衆生)が五百由旬さきにある宝処(真実のさとりの世界、全ての生命が成仏できるという法華一乗の果)に至ろうとして途中で疲れて止めようとした時、すぐれた指導者(仏)が三百由旬の所に仮に化城(方便のさとりの世界、三乗の権果)を現して休息させ、その上で遂に宝処に至らしめたという喩。即ち仏が法華経以前に説かれた二乗の教説に涅槃があると説くのは化城のようなもので真の涅槃ではない。仏道の遙遠さを知り断念する者のために仮に涅槃を説いたもので、真実の涅槃は一乗の教えである法華経によってのみ到達することが出来ると教えるのである。
                                                          『日蓮宗事典』より

学生諸氏へ。今回の仏縁と当山やご近所様・檀信徒からの皆様へのご供養が、人生の糧として法華経のたとえの如く真の人格者への化城であるならばこんなに嬉しいことはございません。才能のあるものを援助支援することは大切なことと思っております。なぜなら、我々の生活は目に見えない人々の英知と努力によって成り立っているからです。益々のご隆昌をご祈念申し上げます。そして、関西にお越しの際は気軽にご連絡下さい。ありがとうございました。

食事の様子。久しぶりの肉に一同興奮気味
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遅くまで檀家さんと語らう
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自炊風景。朝食はキムチ粥
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はなむけの尺八演奏(都山流小瀧かおり先生)に聴き入る学生諸氏
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この格好でゴールを目指す。気概ある早稲田健児
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誇り高く校歌・応援歌を斉唱。高齢者の多い大津長等に若いエネルギーが充満
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隊長が「フレーフレー本要寺」とエールを送る。ありがとうございます
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記念撮影。
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京都新聞に取材を受けました
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コメント 2

増澤諒

早稲田大学2年、金髪の増澤です。笑
この度は大変お世話になりました。おかげさまで無事に下駄でゴールすることができました。

本要寺さんに泊めて頂いたり、ご飯を頂いたり、面白いお話を聞かせて頂いたことなど、非常に良い思い出となっています。あまりにも印象が強すぎて、東京に帰って来た今最初に思い出すのゴールの感動ではなく、本要寺の皆さんのことばかりです。笑

東京にも時々来られるという事ですので、機会があればぜひまたおお会いしましょう。皆様にもどうぞよろしくお伝えください。

増澤拝

by 増澤諒 (2008-09-24 03:53) 

日梵

増澤様
 滞在中の思い出が昨日のように思い出され、懐かしく、本当に幸せな一時を過ごすことが出来ました。また、皆様の熱い思いを観じ、拙僧自身も身を研ぎ澄まされたような心地になりました。皆様からのプレゼントである応援歌校歌を拝聴しているときは目頭が熱くなりました。男の友情を観じました。皆様一人一人の目を見ると、闘志漲り、先の大戦で、国を背負う優秀な青年が知覧より特攻出撃した報恩談が思い出されました。
 皆様のエネルギーに圧倒されながら、楽しいお酒をいただきましたので、拙僧から皆様に伝えたいことや、語り合いたい内容が酔いのため中途半端になってしまったことが悔やまれます。
 本文にも書きましたが、布施行や支援は衆生の幸福につながると思います。
 日蓮聖人の「立正安国」とはそのようなことでありましょうし、伝教大師の「国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり。道心有るの人を名づけて国宝と為す」
や宮沢賢治の「世界全体が幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」も同様のことを諭しているのでしょう。
 尺八の小瀧先生も、増沢様とまた話したいと言っていました。仏縁とは不思議なものです。またお会いする機縁は必ずあると思います。
 ますますの活躍をご祈念申し上げます。本要寺住職 中紙賢孝

by 日梵 (2008-10-01 00:47) 

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